一般社団法人 日本ドローンショー協会は、ドローンショーの創造性・演出力・社会的価値を評価する、「Japan Drone Show Creativity Awards 2025」を開催し、その結果を2026年3月31日に発表しました。
■「Japan Drone Show Creativity Awards 2025」について
第2回となる今回は、2025年1月1日~12月31日に日本国内で実施されたドローンショーを対象にし、JDSA(理事・顧問・外部特別審査員)が技術・演出・企画性といった多角的な視点から評価を行い、ドローンショーの新たな可能性を提示することを目的としています。
2026年3月31日には、東京都内にて授賞式を開催し、受賞者によるプレゼンテーションや審査員講評が行われました。
■授賞式の様子
2026年3月31日、東京都港区の会場にて授賞式を開催。
会場にはドローンショーに関わる企業・自治体・クリエイターなどが集まり、受賞者による作品解説や制作の裏側の共有が行われました。
特別審査員ドローンジャーナル編集長の河野大助氏による講評や、登壇者同士の交流も行われ、業界関係者が一堂に会する場となりました。
受賞内容
【最多機体数部門】
・選考ポイント
2025年に日本国内で実施されたドローンショーの中で最も機体数を使用したショーから選出。
グランプリ作品 「One World, One Planet.」
- 広告主または主催者:公益社団法人2025年日本国際博覧会協会
- ドローンショー運営会社:株式会社レッドクリフ
- 実施時期:2025年10月13日(月・祝)
- 開催場所:つながりの海上空(大阪府大阪市此花区夢洲中1丁目)
- ドローン機体数:3,000機
【エンターテインメント部門】
・選考ポイント
来場者を楽しませる工夫や会場全体の盛り上がりなど、複合的なエンターテイメントショーとしての価値を評価します。
グランプリ作品 「STAR ISLAND 2025」
- 広告主または主催者:STAR ISLAND実行委員会
- ドローンショー運営会社:株式会社レッドクリフ
- イベント運営会社:エイベックス‧ライヴ‧クリエイティヴ株式会社
- 実施時期:2025年5月24日(土)‧25日(日)
- 開催場所:東京都港区∕お台場海浜公園
- ドローン機体数:1,800機
■受賞者コメント
この度は栄誉ある賞をいただき、胸がいっぱいです。見上げる人の笑顔を想像しながら、一機一機に祈りを込めて夜空へ送り出してきました。無機質な機体の光が、皆さんの心に温かな物語を灯せたのなら、これ以上の喜びはありません。この光が未来への希望となるよう、これからも空から魔法のような感動を届け続けます。
■審査員コメント
- 花火や音楽と高度にシンクロし、ドローンショーが主役級コンテンツとして成立する、対価を支払う価値のあるエンターテインメント。
- ストーリー構成がしっかりとしており、動物などが効果的に夜空に描かれていたり、ドローンを使ったエンタテイメントとしての見どころが多くすぐれていました。
- 音楽、アート、花火とのコラボにおいて非常に良い連携を取れており、相互で相乗効果あり。ダイナミズムと観るものを惹きつけたという意味では最も印象的だった。
- 圧倒的な世界観、過酷な状況での実施判断に脱帽
- 花火大会の未来を予感させる素晴らしいショーだった。ドローンによる演出は物語性が豊かで、内容がスッと入ってくる。次はどんな展開が待っているのかと、いつの間にかショーに引き込まれている自分がいた。そうした感情を動かす力の大きさに一票を投じた。
- ドローンショーだけにとどまらず、花火・音楽・パフォーマンスとのコラボなどショーとしての大規模なものになっている。
- 来場者体験を中心に据えた総合演出の完成度が高く、視覚的な迫力だけでなく、ショー全体の構成力・没入感・高揚感の設計が際立っていた。個々の演出要素を見せるにとどまらず、観客を一つの世界観に引き込む力があり、エンターテインメントとしての魅力を高い水準で実現している点を評価した。大規模演出でありながら、観客に「体験」として印象を残す設計ができている点も優れている。
【地域・まちおこし部門】
・選考ポイント
地域の特徴を活かした魅力的な演出や、地域に貢献する企画など、まちおこしとしての価値を評価します。
グランプリ作品 「南会ドローン幻夜祭~ 天翔ける 推しイロの輝き ~」
- 広告主または主催者:福島県
- ドローンショー運営会社:株式会社White Crow
- イベント運営会社:福島県(直営)
- その他関係スタッフ:ゼロから打ち師始めます。(ヲタ芸)
- 実施時期:2025年9月6日土曜日
- 開催場所:福島県南会津郡下郷町/大川ふるさと公園
- ドローン機体数:300機
■受賞者コメント
福島県として初めて挑戦したドローンショーでグランプリを受賞できたこと、大変光栄に存じます。南会津地方の夜空で地域の魅力を発信しながら新たな感動を描くことができたのは、地域の皆様や関係団体の皆様のご協力の賜物でございます。
地域を元気づけていくため、今後も地域の皆様とともに挑戦を続けてまいります。
■審査員コメント
- 取り組みが町おこしや人材育成などいろいろな要素を巻き込んで多角的に行われており、単に見る人だけを集めた取り組みと一線画しており、素晴らしいと思います。作品としても機体が少ないながらも、それを感じさせず、工夫して効果的に表現されており、とても良いと思いました。
- 地方の公募式イベントが拡がれば良いという気持ちから
- 南会ドローン中学校の受講生が運営スタッフとして参加した経験は、地域の未来を担う彼らにとって、きっと忘れられない大切な思い出になったことだと思う。また、身近なモチーフが夜空を彩る体験は、子供たちはもちろん、大人にとっても地域の魅力を再発見するきっかけになるはずだ。こうした試みが、世代を超えた連帯感を深める良い刺激になるのではないか。まさに地域に根ざしたドローンショーの姿だと感じた。
- 観客が参加できる演出や、受講生が参加する仕組みが取り入れられており、地域との連携や来場者の一体感を生み出す点が良い。
【広告・プロモーション部門】
・選考ポイント
認知拡大施策や話題化、販売促進等の目的において、ドローンショーの特性を活かした効果的な演出やブランディングを評価します。
グランプリ作品 オロナミンC60周年「元気ハツラツ!大空大合唱」
- 広告主または主催者:大塚製薬株式会社
- ドローンショー運営会社:株式会社レッドクリフ
- 広告代理店:株式会社博報堂
- イベント運営会社:株式会社シースリーフィルム
- 実施時期:
①2025年7月27日(日) 北海道 おたる潮まつり
②2025年8月30日(土) 秋田県 第97回全国花火競技大会「大曲の花火」
③2025年10月11日(土) 埼玉県 こうのす花火大会
④2025年10月18日(土) 熊本県 やつしろ全国花火競技大会
⑤2025年11月8日(土) 徳島県 にし阿波の花火
①(北海道)小樽港第3号ふ頭基部
②(秋田県)雄物川河川敷運動公園
③(埼玉県)鴻巣市糠田(ぬかた)運動場および荒川河川敷
④(熊本県)八代市球磨川河川緑地
⑤(徳島県)徳島県西部健康防災公園
■受賞者コメント
2025年に発売60周年を迎えたオロナミンCは、節目の年に「人と人の繋がり」を通じて、改めて日本中に“元気”を届け、この先も愛され続けるブランドでありたいという想いから、今回のドローンショーを実施しました。現地やメディアでドローンショーを見てくださった方々の心に残る体験を届けられていれば幸いです。
■審査員コメント
- 全国の花火大会でドローンショー広告を実施し、SNSで話題化。その演出映像をテレビCMとして二次活用することで、イベント実施と広告制作を一体化させた効率的なプロモーション案件。
- 音楽に完全シンクロするなど、ドローンショーの演出展開性を拡げたことが評価できる。
- 何より見ていて元気を与えてもらいました。見せるだけのドローンショーではなく、観覧者自らが参加者となり、その歌声さえもドローンショーの演出のひとつに組み込まれて一体感がより一層高まっている。かなりのインパクトあり。
- 現場の一体感、観客参加型の演出が良い
- 各社とも企業カラーが色濃く反映されており、非常に興味深かった。なかでもオロナミンCの取り組みは、単にドローンショーを観賞するだけでなく、参加者とのコミュニケーションが組み込まれていた点が素晴らしい。日本人におなじみの「元気ハツラツ!」というメッセージと、この参加型の演出が見事にマッチしていたと思う。
【社会発信部門】
・選考ポイント
日本の社会課題の解決に向けたショーや、社会へ影響を与えるショーとして、そのメッセージ性や社会的意義を評価します。
キーワード:社会的意義|メッセージ性|技術力・完成度|演出・クリエイティビティ|視覚的インパクト
グランプリ作品 「能登よさこい祭り&和倉温泉 復興ドローンショー」
- 広告主または主催者:和倉温泉観光協会 / 和倉温泉旅館協同組合 和倉温泉湯の里復興商店街 /和倉温泉商店連盟 和倉温泉創造的復興まちづくり推進協議会
- ドローンショー運営会社:株式会社レッドクリフ
- その他関係スタッフ:工藤 伸一氏(演出家)
- 実施時期:2025年10月11日(土)
- 開催場所:石川県七尾市和倉温泉街一帯
- ドローン機体数:500機
■受賞者コメント
「このような栄誉ある賞を賜り、心より感謝申し上げます。
震災により失われた和倉温泉の夜に、再び光と笑顔を届けたいという想いから本プロジェクトは始まりました。地域の子どもたちの未来に繋がる希望の灯となることを願い、
ご支援くださった皆様と共に、
この受賞を励みに復興への歩みを続けてまいりたいと思います。」発起人:黒川恭平さん
■審査員コメント
- 復興の灯としてドローンショーを実施し、話題化と集客を通じて地域復興につなげた。さらに、ストーリー性に富んだ演出も高く評価します。
- 能登復興というストレートなメッセージが伝わり、ドローンショーの社会的意義を感じる作品でした。
- 能登の復興を後押しをする、社会的意義の高いショーである点。演出も復興を後押しする内容であったり、地元で有名なシラサギを採り上げて映像化したことも印象的であった。
- 表現として良いと感じた
- 地方創生と復興を両立させた表現力
- 地域復興を祈念するイベントとして実施され、能登半島の復興を示すイベントとなった点が評価できる。
- 社会的意義が明確であり、復興という重いテーマに対して、単なる演出消費ではなく、地域への思いと外部への発信性を両立させている点を高く評価した。公共性、メッセージ性、共感喚起のバランスがよく、地域の現状や希望を伝える手段としてドローンショーを活用している点に意義がある。社会への発信としての力があり、作品の存在理由が非常に明確である。
- 気持ちを前向きにしていこうとする点
【Under 300部門】
・選考ポイント
300機未満の小規模なドローンショーにおいて、アイデアや演出の工夫で高い価値を生み出し、来場者を楽しませた作品を評価します。
キーワード:小規模ならではの工夫|コストパフォーマンス|技術力・完成度|演出・クリエイティビティ|視覚的インパクト
グランプリ作品 「海峡ドローンアート」
- 広告主または主催者:下関市港湾局、ドローンスクール下関(株式会社A-commerce)
- ドローンショー運営会社:株式会社A-commerce
- イベント運営会社:株式会社A-commerce
- 実施時期:
2025年10月25日(土)プレ実施・2025年11月15日(土)本格実施開始
2025年12月11日(木)リゾナーレ下関オープン コラボ会
その後も毎月実施し、3月21日にフィナーレ
- 開催場所:山口県下関市唐戸エリア(あるかぽーと、緑地公園)
- ドローン機体数:100機(フィナーレのみ300機)
■受賞者コメント
下関市港湾局とドローンスクール下関が企画した「新しい観光資源」としてのドローンアート、日本初の定地での毎月開催となる本プロジェクトがグランプリに選出されたこと、大変嬉しく思います。市民・観光客、クルーズ船乗客より大好評でした。ドローンショーが下関市民に身近に定着した意義ある取組みとなりました。
■審査員コメント
- 観客と一体になって実施する新しい形のドローンショーの可能性を感じました。観客と近いので、スピード感や迫力を感じられるため、ドローンショーの新しい魅力を開拓できるといいですね。
- 毎月一度定地開催となる画期的な取り組み。国交省・港湾局との連携で「新しい観光資源」としての活用実験も兼ねており、社会的意義・地域振興の面でも貢献度が高い。
- 表現として良いと感じた
- 小規模のメリットを生かしドローンショーと距離感近く迫力あるものとなっている。離着陸含めて観客が楽しめる構成となっている。
- 限られた機体数の中で、構図・演出アイデア・見せ方に工夫があり、小規模編成ならではの創造性と完成度が感じられた点を評価した。機数の制約を弱みにせず、表現の密度やテーマ性で魅せており、Under 300部門の趣旨に合致している。過度な規模競争に頼らず、企画力と設計力で作品として成立させている点が優れている。
【審査員特別賞】
・選考ポイント
この度、各部門の評価軸にとらわれず、独自性や将来性に優れ、新たな価値創出につながる取り組みとして<審査員特別賞>として表彰します。
グランプリ作品 「月と星の海 ~ドローンで広がる星空ショー~」
- 広告主または主催者:高知県立伊野商業高等学校
- その他関係スタッフ:株式会社エレパ(ドローンショー制作協力)
- 実施時期:2025年11月29日土曜日
- 開催場所:高知県吾川郡いの町(高知県立伊野商業高等学校 体育館内)
- ドローン機体数:30機
■受賞者コメント
この度は素晴らしい賞をいただき、心より感謝申し上げます。ドローンショーを通じて、私たちの学びや世界観を形にする挑戦を評価していただき大変光栄です。少ない機体数でいかに楽しんでいただくか試行錯誤した経験は、大きな財産となりました。この結果を励みに、今後も新しい可能性に挑戦し続けたいと思います。
■審査員コメント
- 高校生の企画を、ドローンに組み込み、若年層へのドローンに対する浸透など今後の日本のドローンエンターティンメントの礎を作りだしたことを高く評価したい
- 高校生が企画・制作の中心となり、ドローンショーを通じて学びの成果を発信した点を高く評価しました。 屋内空間を活用し、星や海の世界観を表現した演出には創意工夫が見られます。ドローンショーの新しい可能性と、未来を担う若い世代の挑戦を感じさせる作品でした。
- 未来を感じる学生たちの挑戦を評価します。
- 少ない機体数ながらも、海の生物の演出にクイズ形式の要素を取り入れ、小さなお子様でも楽しめるよう工夫された温かなアイディアが印象的でした。さらに、それを高校生が主体となって企画し発表している点にも驚きと可能性を感じます。未来を感じさせる挑戦として、今後の活躍にも期待しています。
■日本ドローンショー協会 コメント
今回の受賞作品からは、ドローンショーが単なる“空の演出”にとどまらず、
教育・地域・エンターテインメントなど、さまざまな領域へ広がっていることが見て取れます。
今後さらに多様な活用が進むことを期待しています。
JDSAは、今後もドローンショー文化の発展を支援してまいります。
■問い合わせ先
一般社団法人 日本ドローンショー協会
Japan Drone Show Creativity Awards事務局
Mail info@droneshow.jp